カワムラ×モノづくり

【第1弾】札幌工場 改善推進課 柏川健太郎さんの挑戦

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第1弾  AI活用への第一歩 

―共同研究が始まるまでの歩み―

柏川健太郎さん

札幌工場 改善推進課の柏川健太郎さんは、現在、北海道職業能力開発大学校(能開大)と共同研究を進めています。
研究テーマは、AI画像解析やOCR(文字認識)、ARなど、品質向上や業務改善への活用が期待される技術です。
目指しているのは、新しい技術を導入することではありません。
技術を学び、現場で活用し、その知識やノウハウを社内へ広げていくことです。将来的には、札幌工場だけでなく、他工場や営業部門にも展開し、社内全体で活用できる環境づくりを目指しています。
今回は、共同研究が始まるまでの歩みと、この取り組みに込められた柏川さんの想いをご紹介します。

AI時代への備えから始まった挑戦

柏川さんがPythonを学び始めたきっかけは、「将来的にはAIの時代が来る」という考えからでした。AI開発で広く使われるプログラミング言語「Python」の習得を進める中、当時の札幌工場では製造現場のペーパーレス化や既存システムの刷新が課題となっていました。そこで、Pythonで得た知識を生かし、日報管理システムのWeb化に着手。77期(2023年度)にはWebシステム「Sanis+」を開発し、現在では札幌工場全体で活用されています。

「改善推進が作る」から「現場が作る」へ

「Sanis+」の開発を進める中で、柏川さんが新たに着目したのが、RPA(業務自動化)技術でした。RPAの活用によって改善の幅は大きく広がりましたが、その一方で改善依頼も急増し、改善推進課だけでは対応しきれないという新たな課題も生まれました。
そこで柏川さんが目指したのは、「改善推進が作る」のではなく、「現場が自ら改善できる工場」です。よく使う処理や難易度の高い機能をパッケージ化するとともに、各部署に向けて必要最小限のPython教育を実施しました。その結果、各部署でもRPAを開発できるようになり、工場全体で改善のスピードと幅が大きく広がりました。
現在では、RPAは札幌工場における「当たり前の改善ツール」として定着しています。

広げるのは「システム」ではなく「技術」

柏川さんは現在、札幌工場にとどまらず、生産技術部やつくば工場でもPython・RPA教育を実施し、札幌工場で培ったノウハウやパッケージを提供しています。また、今期は北海道支店への展開も進めています。
工場や部門ごとに抱える課題は異なりますが、それらを解決するための考え方や技術は共有できます。柏川さんは、システムそのものを横展開するのではなく、課題を解決するための技術や知識を社内へ広げていくことを目指しています。

取材を通して印象的だったのは、「システムを作ること」が目的ではなく、「技術を広げること」に重きを置いている点でした。
その取り組みをさらに発展させるために始まったのが、能開大との共同研究です。

次回は、この共同研究で柏川さんがどのような技術に挑戦し、それが現場や社内にどのような広がりをもたらしているのかをご紹介します。